デッサン・ドローイング向け 芯ホルダー / Lead holders for art drawing
鉛筆やシャープペンと同等に、芯ホルダーという筆記具もデッサン、水彩などの美術目的に使え、とても便利です。日本ではあまり一般的ではないかも知れませんが、海外のアーティストで芯ホルダーをメインにしている人は多いです。また鉛筆の起源に近いのは意外と芯ホルダーの方かもと思っています。
私もゆくゆくは鉛筆から芯ホルダーに切り替えていくつもりで、かなりの数を用意しています。上の写真のものは全て2mmの芯ホルダー。それぞれ4H〜6Bの違った硬度の芯が入っています。
2mmの芯ホルダーで使える芯の硬度は、だいたい4H〜4Bくらいが一般的で、それ以外のものはあまり店頭などで見かけません。たまに5Bや6Bなど見つけても、このような柔らかい芯は 2mmの細さでは折れやすく、鉛筆のように寝かせた描き方が難しくなります。
ステッドラー マルステクニコ 780 芯ホルダー / Staedtler Mars technico 780 leadholder
芯ホルダーについて
私は ステッドラー Staedtler の マルステクニコ 780C を中心に使っています。780は軽やかで描き心地など鉛筆とほとんど変わらないと思います。芯がドロップ式なので、素早く芯の長さを調節でき、鉛筆と違って削る時間を考えなくて良いことを加味すると、作業に集中する時間を増やせます。どの芯ホルダーにも当てはまるメリットですが、ステッドラー マルステクニコ 780 は、よく計算というかブラッシュアップされていて、バランスがとても良いです。鉛筆に近く、かなりの角度寝かせても金属部が紙に当たらないような傾斜がついています。ヘッドが金属製で重心が下にあるので、不意に力を抜いても手の上を転がっていくような感じはないです。製図用途だけではなくデッサン・ドローイング用にも最適化されている様な印象です。
三菱鉛筆 ユニホルダー 芯ホルダー / Mitsubishi UNI lead holder
三菱 UNIの 芯ホルダー (ユニホルダー) は ステッドラー 780C とほぼ同等に描きやすいです。こちらは洗練というよりは、無駄を省いたシンプルなデザインです。「実力のみで生き抜いてきた」という無骨さを感じさせられます。実際には大きな文具店で簡単に見つけられて、価格もステッドラーに比べて、かなりリーズナブルです。ステッドラーより若干短く、持ってみると若干作りが荒い感じもありますが、そのシンプルさが良いと思う人は多いと思います。
ステッドラー 925-35-20, 925-25-20 / Staedtler Mechanical pencil 925-35-20, 925-25-20
シャープペンシルの時に書いた、ステッドラー Staedtler の 925 シリーズには 2.0 mm芯もあって、こちらがそれになります。こちらは780の様に芯がドロップ方式ではなく、普通のシャープペンのように後ろを押すと芯が出るタイプです。
芯ホルダーとしての使い心地としては 、780Cやユニホルダーの方が完成されている感があって、少しごつくて少し重たい、これを使う必要はないかと思っていましたが、925を使う大きなメリットを一つ見つけました。
普通の鉛筆を見ると、4B以上の柔らかい芯は2mmを越えているものが多く、芯を太くすることで、折れにくくしているのだろうと思います。芯ホルダーのように、太さ2mmという制限の中で4Bや5B、6Bと使っていくとなると、芯は折れやすく、デッサンの持ち方のように寝かせて描くことはかなりむずかしいです。
780やユニホルダーの様に、ドロップ式のホルダーだと先端の爪の部分一点で芯を保持しているため、4Bなどの柔らかい芯だと、横からの力の影響を受けやすいのだろうと思います。少しの力み具合で折れることが多いです。
ところが 925のようなシャープペンタイプだと、中のクラッチ部の他に、口金の先も芯をしっかりサポートしていて、しかも3mmくらい欲しい芯の長さを稼いでくれているので、寝かせて描いても折れることが大分減るのです。925の精度の高いしっかりした作りも良いのだと思います。さすがに鉛筆のように長く芯を出すことはできませんが、私の描き方なら問題なく使えます。必要な場面では普通の鉛筆ももちろん使えるわけですし、、、
このような理由で、ステッドラー 925 シリーズ 2.0mm には 4B, 5Bや6Bなどの柔らかい芯をいれて使っています。
フエキ 建築用 シャープペンシル 2.0 / Fueki Mechanical pencil 2.0
フエキ 建築用 シャープペンシル 2.0。こちらは実家に埋もれていたものを綺麗にしてつかっているのですが、こちらもとても使いやすいです。これも相当なロングセラー製品と思います。建築現場で使われるような図面やアタリ用のもので、デザインはシンプルそのものですが、要所は真鍮で作られているらしく、とにかく丈夫です。六角形で転がらないのでクリップを外してしまいました。
とにかくシンプルですので、芯の性能だけを試すときなど重宝します。カラー芯などの特殊芯や、メーカー違いのものなど、いつも違うものをいれていて出番が多いのです。思えば、これの便利さをきっかけに芯ホルダーを始めることになりました。
ステッドラー マルス カーボン, 三菱 UNI 2mm 芯/ Staedtler Mars Carbon, Mitsubishi Uni Leads
芯に関しては常に鉛筆と同等の性能を期待して購入しています。鉛筆で気に入っている、三菱鉛筆 ハイユニ (HI-UNI) 相当のものがないので、ステッドラー Staedtler マルス カーボンを中心にしています。ファーバーカステル Faber Castell のものなど試してはみたいのですが、入手方法が安定しないので手を出さずにいます。三菱UNIの芯は応援したいところもあるので、街中の販売店で購入するようにしています。ステッドラーの芯は、マルス ルモグラフ鉛筆と同じくらい高品質ですが高価です、比べて三菱 UNIの芯は本当にリーズナブルでありがたいです。
筋肉構造の練習 / Study for human anatomy, muscle
芯ホルダーを使うメリット:
鉛筆削りの手間が省ける 長さが常に同じで描き方が変わらない 芯の長さを素早く簡単に調整できる 作業中断の時間と回数が大幅に減る
芯ホルダーを使うデメリット:
柔らかい硬度の芯が折れやすい 利用できるメーカーや芯の硬度の選択肢が狭まる (4H〜6Bくらい) 少し重たいので、慣れるまで書き心地に違和感 金属部などが紙にあたり傷つけるリスクがある
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