デジタルからアナログへの回帰

a spaceship traveling in deep space

最近ではAI生成画像が溢れてきていて、デジタル画像を作って来た者にとってはかなり混沌とした状況になってきたなという気がします。画像1ファイルの重みはかなり低く、しかもAIの学習に勝手に使われてしまうので、努力して一枚の画像を作ったとしても、その労力のほとんどをAIや大企業の論理に吸い取られているような気分になってしまいます。そういった意味で、名目上複製できないとされている、NFTには興味はありますが、仮想通貨も同時に始めないとならないので、まだ本格的に始めるところまでは至っていません。

また、3Dのメインに使っていたModoも2025年に開発が終わりました。こういった一連のことが積み重なりアナログ・手描きの絵画や写真プリントに回帰しようという気になりこの数年準備を進めてきました。これからは手描きの絵画や関連する記事を紹介することが多くなると思います。

これからもデジタルイメージを制作していきますが、できる限り自分の好きなこと好きなモノを対象に作っていくつもりです。色々なアプリケーションツールを使いつつ自分の想像で画面全てを構築できる宇宙のイメージは自分の現在地でもあります。

MODO 12.0 にやっとアップグレード

つい最近まで MODO601 を使い続けていましたが、MODOメンテナンスという更新の仕組みに変わったのを機にアップグレードしました。6バージョン間にあるのでさすがに追加された機能がたくさんで、601以降とりあえず使いそうだなと思う機能の備忘録。これから勉強したいと思っています。

701:
particle emitters
procedural particle system
particle の軌跡のレンダリング
Dynamics
Audio Support
Contour tool

801:
Nodal Shading
Shatter Command (Mesh Shatter)
Dynamics & Particle System
Dynamic Curve

901:
Mesh Fusion
GTR BRDF
Vector Based Graphic Support
Camera Matching

10:
Procedural Modeling
Procedural System
B-spline
Automatic Retopology
Beziers & Spline Curves, Edges to Curves

11:
Alembic Streaming File i/o
ゲーム制作用の機能追加、
全体的で細かな改善点が多い。

12:
Mesh Fusion Surface Strip
全体的な機能強化が多い

写真から3Dモデルに

写真から3Dモデルを生成する方法は数年前から試行錯誤してきましたが、この技術も使っていきたいものの一つです。こちらはというと、撮影と編集に結構な時間がかかるため、3Dグラフィックに配置して再利用する理由が少なく、目的としてはウェブを主体としたインタラクティブメデイアにいかに使用していくかが鍵となると思います。Autodesk の 123D はだいぶ簡単に3Dモデルを生成できるようですが、狭い感じのするクラウドサイトで公開されているのが主で、書き出しのための設定が面倒なため、現状はメリットをあまり感じていません。下のようなFLASHでの表示はスマートフォンでは対応できていない部分が多いところが長い悩みでした。幸い、Adobe Flash Professional には AIR が書き出せる機能があるため、それを使いこなせるように勉強しています。 Runtimeが統合できるようになった所といい、Adobe AIR は凄く良いと思います。

(Flashを有効にする必要があります。下に画像が表示されたら、画面をドラッグできます。Flash version 11.0以上 推奨)

Modo Cloth Simulation Tutorial 1

以前行った Modo での布地シミュレーション、基礎編チュートリアルを作りましたのでアップします。*使用バージョンは Modo 601 なので現行版では同機能がなくなっています。ご了承下さい。

Modo での Jewellery Design (ジュエリーデザイン) 第2部 1

Five Diamonds

ストックフォト用に制作している宝石のイメージ。更新がありましたので画像をアップします。質感を向上させつつ、処理負担を軽くするのは、結構大変です。一枚の画像のレンダリングに3日かかる時とかもあったのですが、今はあきらめるところはあきらめるようにして2〜3時間ぐらいでレンダリング処理できるぐらいになりました。

Diamond
この画像の場合だと、マテリアルに使っていた Noise* と Refraction Roughness** を諦めると劇的に処理時間が減りました。Noise は本当は使いたいけど、代替で Photoshop の 粒子*** などでそれらしく粒状感を追加するようにしました。CGならではのことですが、エッジがシャープに出過ぎるところなども本当は Photoshop などでなじませたいところです。(フォトグラファーの気にするところの真逆みたいです。笑) 妥協点は幾つかありますが全体の品質は向上しています。

経験を積むと、だんだん何を選んで、何を捨てるかわかるようになっきますが、レンダリング品質と時間の関係って本当難しいです。PCも決して最新のものではないので…

追記:
*Modo Noise = マテリアルに追加できる。様々なパラメーター(ディフーズやバンプなど色々)にノイズを入れることができる。マップと違って自動生成なので便利。
**Modo Refraction Roughness = 屈折の設定のひとつ。屈折に濁った感じをいれるために使う。
***Photoshop 粒子 = Camera Raw の設定。画像にフィルムの粒状感のようなものを加えるのに使う。

Modo Basics 05: Snap を利用する

基本の操作に良く使う機能に Snap があります。スクリーン右上部または左下部に表示されているボタンが Snap を有効にするためのものです。

普段 Modo を立ち上げると Snapping のボタンが有効になっている場合がほとんどですが、Snapping Mode が none になっている状態ですと、ほとんど機能しません。

Work Plane は可変的な Grid を使用していますので、より詳細にサイズを決めたい時、Snapping Mode を Grid に変更します。さらには Use Fixed Grid を有効にして用途に応じた Grid Size に固定します。またこの場合、Grid が表示されていた方が作業しやすいと思いますので、Show Grid のチェックボックスも有効にします。紫色の Grid が表示されますので、それに沿って、頂点などを編集します。

Snap の機能は Action Center を吸着させるものですので、右上の Action Center で選んだ基点が使用されます。

Snap の機能にもたくさん選択肢がありまして、Geometry 関連 (Vertex、Edge、Polygon を含め)の選択肢を選んだ場合、 Action Center もあらかじめ吸着させたい点で選んでおく必要があります。

Snap Mode > Polygon の場合、例えば Action Center をくっつけたい Polygon 面上に指定しておけば、移動した際、Background の Polygon 面に吸着します。(下画像の様に)

Snapping の中には Constrain Mode という少し上級の機能も含まれています。Guide、Background、Primitive の中から選べてそれぞれ便利です。特にこの内の Background は Topology をやる際、とても役に立ちます。

Modo Basics 04: Pivot を利用する

Action Center > Automatic に似た機能を持つものに Pivot があります。扱いとしては Pivot も Action Center のひとつのようですので、Automatic 同様、右上の Action Center から選択できます。

Action Center > Automatic では自由に作業基点を設定できて、右下の Action Center Auto 3D を利用すれば正確な数値での配置もできます。

作業基点を自由に設定できる点では Pivot も同様です。違いはというと、簡単に設定できる Action Center > Automatic は反面、一旦選択を解除すると、基点の情報はリセットされてしまいます。対して Pivot は最初に設定が必要ですが、その後も継続して同じ基点を利用することが可能になります。

私は、Pivot は Animation に使えるなと思っていまして、ある機器機構の動画を作っていた時に重宝しました。(歯車がまわって、これがどこにどれだけ動く、といったやつです。)

設定方法:

1. Item を選択、Transform を選択
2. 右下の Transform > Pivot にチェックを入れる
3. Viewport 上 Pivot を新たな基点としたい場所に移動。移動すると薄い点線が表示されます
4. 位置設定が終わったら、”Pivot” のチェックを外すことをお忘れずに。
(Transform が Pivot の設定用のままになってしまいます。)
5. 設定した Pivot を基点にして作業を行いたい時に右上 Action Center > Pivot を選ぶ

Animation の場合、同じ基点を維持しつつ、このキーフレームでは何回転など、いろいろな使い方がありますので、安定した基点を設定できる Pivot はとても便利なツールです。