
デッサン・ドローイングにおいて鉛筆、紙と同じかその次くらいに大事な消しゴムです。中には消しゴムを使わないでほとんど描けてしまう方もいるかと思いますが、私には鉛筆と同じくらい無くてはならない道具です。
私は現在上の写真の様にいろんなタイプのものを絵画全般に使用しています。

美術に使う消しゴムで最も一般的なのは練り消しかと思います。デッサンや水彩、チャコール、パステル画から、画面の埃や汚れ取りにまで幅広く使われています。また写真の分野でいうと物撮のモノのポジション固定にもよく使っています。
いろんな形に変えられるので、細かく尖らせたり、目的の形状にかえられるのでとても便利です。全部消すというよりは、段階的に薄く消していける様なところも描画に向いているのだと思います。
柔らかいので紙を傷めることが少ないです。反面、柔らく力が分散するので完全に白く消す様な局面にはあまり向いていないと思います。

普通の筆記用、製図用の消しゴムもよく使います。広い面を一気に消すにはこちらの方が圧倒的にはやいのです。ただ、力が入りすぎるため、紙を折ってしまったり、表面を荒らしてしまったりすることがあるので、本番の作品の時などは使用しないほうがいいのかも知れません。

ペンタイプの精密消しゴムも何本か愛用しています。Tombo mono zero の丸型を使い始めたのがきっかけだったのですが、Mono zero の角型、ぺんてる の Ain clic と共にどれも使いやすく、買ってよかったと言えます。極細部には形状が2タイプあって細かい Mono zero 、若干広い範囲や線の際を消す時には Ain clic と使い分けています。消しゴムの感じも少し違うので、そこでの使い分けもありかと思います。コスパは Ain clic に軍配が上がるかと思います。

ステッドラー Staedtler の Rasor という砂消しタイプの消しゴムが手元にあります。こちら旧タイプのようで現行のものはわからないのですが、グラスパウダーの入った砂消しで、デッサンなどにはあまり向きませんでした。紙を削りながら落とす感じなので、紙を痛めることになるためです。この形状を見たときは「これだ!」と思ったのですが、普通の消しゴムじゃないことが残念です。
しかしながら、先端の形状を自由に削れて、常に綺麗にしておくことができるのはメリットです。擦筆のように、軽く当てる程度にささっと撫でて、ぼかしに使ったり、紙自体の点汚れを取り除くのに使ったり、消しゴムでは消しきれない色鉛筆画のはみ出しの緊急対応に使ったりと出番は意外とあります。
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